脳の機能を活かすには、生活習慣を大切に【隂山英男の家で伸ばす! 子どもの学力】

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「百ます計算」などの「隂山メソッド」が多くの学校・家庭で成果をあげている隂山英男先生(立命館大学教育開発推進機構教授、立命館小学校校長顧問)が、子どもの学力を家で伸ばす方法について教えてくださるコーナーです。

今回のテーマは、「まずは生活習慣を大切に」です。

■脳を高いレベルで動かすには、生活習慣をまず大切に

多くの親御さんは、「勉強さえさせれば子どもは賢くなる」と思い込んでおられます。その結果「とにかくあれこれ勉強させなくては」「塾にも行かせたほうがいいかしら?」と、プレッシャーは高まるばかり。

しかし! じつは「勉強さえさせれば子どもは賢く」…なりません。「とにかくあれこれ勉強」させるという考えも…低学力への片道切符となる思い込みです。

子どもが賢くなるというのは、脳の機能が高まるということです。
脳を高いレベルで動かすためには、

・夜は9時までに寝て朝は6時に起きる

・豊富な食材を使った湯気の立つような朝食をしっかり食べさせて学校へ送り出す

・帰宅後はすぐランドセルの中を片づけさせ、家事の手伝いもさせる

・手伝いを終えたらたっぷり体を使って遊ばせる

・夕食後は読書や会話を家族で楽しむ

といった、「早寝早起き朝ごはん」「読書手伝い外遊び」という言葉に集約される生活習慣をまず大切にすることをオススメします。

■正しい生活習慣が、気力・体力・活力を育む

勉強は、登校前や帰宅後に「毎日欠かさず15分程度の学習を『てきぱきと』すませる」だけで十分。要は家庭での勉強も歯磨きや入浴のように、毎日の生活習慣のなかに自然に組み込むことが大切なのです。

子どもの学習活動を支えるのは、気力・体力・活力です。それは正しい生活習慣によって、育むことができます。睡眠時間が少なかったり、朝食を食べずに登校するような子どもの学力や学習意欲がかんばしくないことは、多くの調査で明らかになっています。

手伝いや片づけが習慣化している子は何事も意欲的にてきぱきとこなすことができ、読書や会話体験が豊かな子は、すべての学習活動の土台となる「言葉」をどんどん獲得していきます。

ですから子どもを賢くしたいなら、何はなくともまずは「正しい生活習慣」から! となるわけです。

■親の生活リズムを、子どもの生活習慣に合わせる

そのためには親自身の生活リズムを、子どもの生活習慣に合わせていけるといいですね。

親がテレビを夜遅くまで見ている家庭で、子どもが早寝になるはずはありません。食べ物の好き嫌いが多い親を見て、なんでも食べる子になるはずもありません。

子ども中心の生活を受けいれ、その変化を親自身が楽しむことができること。それが「親伸び×子伸び=家庭伸び」の第一歩なのです。

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隂山 英男
かげやまひでお。立命館大学教育開発推進機構教授、立命館小学校校長顧問。子ども達の生活習慣改善と「読み書き計算」を主とする徹底した反復学習に取り組み、その指導理論が「隂山メソッド」として多くの学校・家庭で成果をあげている。

編集協力/小倉宏一(ブックマーク)  撮影/奥田珠貴 (初出:『小学一年生』2014年5月号)

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