親が伸びれば、子どもも伸びる。【隂山英男の家で伸ばす! 子どもの学力】

陰山先生2

「百ます計算」などの「隂山メソッド」が多くの学校・家庭で成果をあげている隂山英男先生(立命館大学教育開発推進機構教授、立命館小学校校長顧問)が、子どもの学力を家で伸ばす方法について教えてくださるコーナーです。

今回のテーマは、「親が伸びれば、子どもも伸びる」です。

 

今回のテーマ「親が伸びれば、子どもも伸びる」には、子どもを伸ばすには、まず親が親として成長することが大切であり、子どもの学びに向き合うことで家庭が豊かになっていく。そんな思いを込めています。

さて、さっそくですが、「親が伸びる」とは、どういうことでしょうか?

それは「子どものことをしっかり見て、子どものことをよく理解する」ことで、「子どもの性格・個性に応じたアドバイスや手助けをしてあげることができるようになる」ということだと思います。

■熱意が過ぎるあまり、不安な状態に陥っている親も

私はふだんから私が勤める小学校や全国各地での講演会で、親御さん、とりわけお母さん方と接するなかで、日本の親の、わが子の教育に対する熱意のすばらしさを実感しています。頭が下がる思い、と申し上げたほうが適切かもしれません。

しかし、その熱意が過ぎるあまり、たえず不安な状態に陥っている方も多いと感じることがよくあります。「~するべきなのか」「~するのはよくないというのは本当か」など、あふれる情報の一つ一つに向き合っていると、不安は募るばかり。母親が不安に思っているなかで、子どもが安心して勉強できるはずがありません。

そう、皆さんがこれまで子育てをしてこられたなかで実感しておられるであろう、「子育てに正解などない」ということは、小学生になっても同じなのです。つまり、他者の教えよりも、自分の子どもを観察したところからくる答え、それこそが正解なのです。

■親が子どもをしっかり見ている家庭は、朗らかで活気がある

主体的に自分の目を確かにしながら、子どもの成長や学びに向き合ってゆく。そうした日々を重ねることで、親は親として育っていくことでしょう。親が子どもを見る力が伸びてくれば、子ども自身が成長する力も確かなものになっていきます。

そして、親が子どもをしっかり見ている家庭は、朗らかで活気のある家庭です。そのことをぜひとも心に刻みこんで、親自身の成長を目指した”親育て”をスタートしてほしいと願っています。

 

隂山 英男:
かげやまひでお。立命館大学教育開発推進機構教授、立命館小学校校長顧問。子ども達の生活習慣改善と「読み書き計算」を主とする徹底した反復学習に取り組み、その指導理論が「隂山メソッド」として多くの学校・家庭で成果をあげている。

編集協力/小倉宏一(ブックマーク)  撮影/奥田珠貴

(初出:『小学一年生』2014年4月号)