親の「仕上げみがき」で子どものむし歯をゼロに

6~7歳は、乳歯から永久歯へと生えかわり始める大切な時期です。子どもの歯のケアについて、保護者も正しい知識を身に着けておきたいものです。

乳歯から永久歯へと生えかわる時期の子どもの歯のケアについて、公益財団法人ライオン歯科衛生研究所の阿部有美子さんに、お話を聞きました。

前々回の記事では6~7歳の「生えかわり」期の歯の特徴について、前回の記事では正しい歯のみがき方をご紹介しましたが、今回は「仕上げみがき」をテーマにお伝えします。

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■小3までは続けたい、親の仕上げみがき

1年生では、まだみがき残しが多く、生えてきたばかりの永久歯を守るためには親が行う仕上げみがきが必要です。

個人差はありますが、子どもの歯みがきが上手になってくる3年生くらいまでを目安に続けたいものです。

仕上げみがきは、頭をふらつかせないようにするのがポイントです。子どもを親の前に立たせて、おなかや脇で子どもの頭を軽く支えると行いやすいでしょう。

■仕上げみがきのチェックポイント

仕上げみがきのチェックポイントは下記の通りです。みがき残しやすいところは念入りにチェックしましょう。

■丁寧にみがくコツ

仕上げみがきの際、「子どもが口を大きく開けてくれない」といったことはありませんか。そんなとき、子どもの唇や頬を上手におさえると、丁寧にみがくことができますよ。

前歯

 上唇を指の腹で軽く押し上げます。上前歯のすぐ上にある筋「上唇小帯」を覆い隠すように持ち上げるのがポイントです。

奥歯

 指を口の中から頬に当てて、口の中の空間を広げると、みがきやすくなります。

■仕上げみがきに効果的なグッズを利用

歯ブラシは2本用意しておくのがおすすめです。子ども用の歯ブラシとは別に、親が握りやすい長さと太さの仕上げみがき用のものを用意しておきましょう。

また、生えはじめの第一大臼歯や歯と歯の間など、歯ブラシが届きにくい部分の汚れは、デンタルフロスなどのケア用品を併用すると便利です。

 

デンタルフロス

 子どもの小さな歯に使う場合は、糸だけのタイプより柄つきのものがおすすめです。

 

タフトブラシ

 

 第一大臼歯や歯と歯の間をみがくのに便利で、届きにくい部分にピンポイントで届きます。みがき残しチェックにも使えます。

 

汚れが残りやすいポイントを知り、みがき方のコツをつかめば、毎日の仕上げみがきが効率よくできますね。

次回の記事では、「1年生の歯」の気になる質問に、歯科衛生士さんに答えてもらいます。こちらもあわせてご覧ください。

イラスト/畠山きょうこ

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